sunshのブログ

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映画「きみの鳥はうたえる」鑑賞

 

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2018年公開の映画「きみの鳥はうたえる」を配信で鑑賞(すみません劇場公開時はチェックしてませんでした…)

 

個人的に、日本映画のよさがでやすい、得意分野というのでしょうか、それはちょっとじっとりした部分だと思うんです。カラッとした爽やかさよりも少しぬめっとした感じ。ウェットというか。

ホラーでいう貞子みたいな。

この映画は全編そんな感じなのに、なんかこそばゆい青春さも入ってるもんですからまあすごい。そこ両立するんだなと。

 

予告編

https://youtu.be/m_nZooXadp8

 

以下ネタバレ含みます。

 

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静雄

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佐知子

 

柄本佑が僕役、石橋静河が佐知子役、染谷将太が静雄役という事で、役名からして主人公は柄本佑なんですが、またこの僕がダメなやつなんです。でもその姿みて刺さるとこいっぱいある。登場人物みんながいいんですよね。

 

自分の本心隠して、表面だけで人間関係構築してるとことか、深く踏み込まないようにしてるけど、実はものすごく佐知子の事好きでラストで自分の気持ちに向き合うとことか本当バカだなと思うんですけどこれってあるあるだと思う。

 

僕が佐知子につねられて、なんか感じ取って120秒数えてこなきゃ気のせいかと立ち去ろうと思ってたら本当に佐知子戻ってきたってくだり本当好き笑

でも寝ちゃって約束すっぽかしてってところが本当に僕だなーって。そういうとこだよって思う。

女性の欲しがってる言葉を言わないのは照れなのか本当にわかってないキャラなのかはちょっと掴めなかったけど。

 

この映画で胸に刺さった言葉がいくつかあるんですが、佐知子が言う「若さって、なくなっちゃうもんなのかな」はグサっとした。

あと本屋のアルバイトしてるモリグチさんておじさんがもうなんかみてて辛い。多分自分は正しい事をしててまじめに働いてると思ってて実際そうなんだろうけど、故に真面目じゃない人間に対しての嫌悪感とか馬鹿にする感じが器の小ささを感じさせる。

いるよねこう言う人って感じの。

 

一番印象的だったのは、最初の僕と静雄のやりとりで

僕「あそこのラーメン屋気になってんだよね。」

静雄「あー俺もう行ったけど微妙だったよ」

僕「そうなんだ」

からの先に歩いてたはずの僕が横断歩道歩く時は静雄に抜かれるシーン。

あそこは完全に意図してやってたと思うんですよね。

 

容姿からも僕が結構やんちゃで大胆な男、女とも別にカラッと寝れますみたい感じで、静雄はなんか闇抱えてるけど、僕が捨てる空き缶とかまじめに拾うし、虫も殺さない優しい男風なんだけど、実際のとこは僕はものすごく繊細で、実は心が結構綺麗、純粋というか、だから実は強がってて静雄の方が堂々としてて男らしい、自分の気持ちとかはっきり言える人間。

それがラーメン屋から横断歩道の渡り方のシーンで垣間見えるのが流石だな〜と。僕はものすごく慎重に横断歩道渡るんだよね。でも最後佐知子に思い伝えるために赤信号の横断歩道駆け抜けるんですよね。佐知子の為になら自分は変われるんだって証明する最後の伏線になってましたよね。そのシーンだけじゃなくて他の部分でも。

静雄と佐知子がうまくいけばいいなは本心じゃなくて、うまくいったらどうしようという不安だった。でもそれを気にする小さい男にはなりたくない。だから見栄張ったけど、二人が仲良くしてるのは本当は嫌だったってのがねーもうなら佐知子に嫌だって言いなさいよって思うんだけど言えないんだよね。分かる。

 

っともう終始分かる!って感じの青春映画で見終わって心がものすっごくもやもやして自分を省みた作品でした。こういう映画がヒットして話題になるような日本であって欲しいなーとは思いますが無理だろうな。私自身配信でみちゃってますし偉そうなことは言えません。